循環生活研究所は、堆肥づくりの専門団体として1997年に活動をスタートしました。
かつて日本には、身近な資源を大切に使い、地域の中で循環させる暮らしがありました。
食べものを育て、無駄なく食べ、使い終えたものを土へ還し、その土がまた新たな命を育む。
そんな循環が暮らしの中に自然と息づいていました。
現代の暮らしは便利になる一方で、生産と消費、都市と農村、
人と自然との距離が少しずつ離れてきました。
食べものがどこで作られ、どのように私たちの元へ届き、
その先どうなっていくのかを知る・実感する機会も少なくなっています。
私たちが目指しているのは、「半径2km圏内での小さな循環」。
遠くの誰かが解決する環境問題ではなく、自分の暮らしの中でできることから始める。
生ごみなどの身の回りの有機物を堆肥にし、その堆肥で野菜を育て、食べ、また土へ還していく。
その小さな循環が、地域の中で少しずつ広がっていく社会を目指しています。
そして、私たちが何より大切にしているのが「たのしい循環生活」です。
季節の移ろいや小さな命の営みに心が動くこと。
栄養たっぷりの野菜を自分の手で育て、味わうこと。
その喜びを家族や身近な人と分かち合うこと。
土や緑に触れなくても暮らせる時代だからこそ、ほんの少しライフスタイルを変えることで、
日常の中に豊かな体験や感動が生まれます。
たのしくて豊かな暮らしが地域に広がり、新たなつながりやコミュニティが育まれていく。
その積み重ねが、結果として環境や社会の課題解決にもつながっていく。
それが、私たち循環生活研究所の使命です。


理事長
木村 真知子
Machiko Kimura
代表挨拶
私たちが毎日の食事で出す生ごみには、野菜などの植物の生長に欠かせない栄養がたくさん含まれています。しかし、資源であるはずの生ごみの多くは焼却され、その栄養は私たちの暮らしや土へ還ることなく失われています。
一方で、世界的な情勢の変化や気候変動の影響により、大規模農業に欠かせない化学肥料の価格は高騰を続けています。日本は肥料原料の多くを海外に依存しており、その影響を大きく受けています。
これからの時代に必要なのは、海外から資源を調達し続けるだけでなく、地域の中で資源を循環させる仕組みを育てていくことだと私たちは考えています。
生ごみなどの有機物を堆肥化し、その栄養を農地へ戻すことは、化学肥料への依存を減らしながら持続可能な食の循環をつくることにつながります。また、生ごみの資源化は焼却ごみの削減による自治体の処理コスト削減にも寄与します。
さらに、有機物を土へ還すことは土壌を豊かにするだけでなく、炭素を土壌に固定し、気候変動対策としても重要な役割を果たします。
実際に、生ごみからできた堆肥で育てた野菜は、甘みが強く、香り豊かで、本当においしい。その感動こそが、循環生活研究所の原点です。
土が豊かになれば、そこで育つ野菜も元気になります。そして、その野菜を食べる私たちの生命もまた支えられています。堆肥が土を育て、土が野菜を育て、その野菜が人を育み、再び土へ還っていく。この循環は、人々の健やかな暮らしを支える基盤でもあります。
家庭や地域での堆肥づくりは、誰もが参加でき、地域の資源を地域で活かすことができるシンプルな仕組みです。地域で生ごみなどの有機物を循環して豊かな土を育て、その地域でおいしい野菜を育てる。この循環を私たちは「ローカルフードサイクリング(LFC)」と呼んでいます。
資源の枯渇や気候変動という課題に向き合うこれからの社会において、LFCは地域から始められる実践的な解決策の一つです。
私たちは、LFCのしくみを通じて、地域の土と暮らしを、そして人々の健康をつなぎ、次世代へ豊かな土と食を繋いでいきたいと考えています。そして、一人でも多くの人が循環の担い手となり、その恵みを分かち合う社会の実現を目指します。
会員について
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